百貨店店員などをかたって高齢女性から現金をだまし取ったとして、大阪府警と滋賀県警は20日、詐欺と窃盗の疑いで、大阪市西成区天神ノ森の無職、蘇春野(スーチュンイエ)(51)=中国籍=と同市中央区島之内、会社員、邵璐依(ショウロイ)(23)=同=の両容疑者を逮捕した。
2人は「何もやっていない」などと容疑を否認している。府警特殊詐欺捜査課によると、2人はだまし取ったキャッシュカードを使って金を引き出す「出し子」から金を受け取る回収役。
邵容疑者の自宅マンションからは現金三千数百万円が見つかっており、府警は他の詐欺事件にも関与した疑いがあるとみて調べている。逮捕容疑は共謀し、5月2日、大津市の80代女性に百貨店店員や警察官などをかたり「カードが不正使用されているので止めないといけない」などと電話をかけ、キャッシュカード2枚を詐取。現金計100万円を引き出して盗んだとしている。
2022.6.20
ひき逃げでスリランカ人逮捕
成田署は31日、自動車運転処罰法違反(過失傷害)と道交法違反(ひき逃げ)の疑いでスリランカ国籍の男で富里市の自称会社員(25)を逮捕した。
逮捕容疑は30日午後6時40分ごろ、同市七栄の県道で乗用車を運転中、同市の会社員男性(34)が運転する別の乗用車に追突し、男性に軽傷を負わせたまま逃走した疑い。
同署によると、容疑者と男性は事故後に現場で話し合ったが、容疑者が途中で現場を離れたため、男性が追跡して110番通報した。「前の車に追突したことは間違いないが、けがはさせていない。
現場から逃げていない」と容疑を否認している。2022.8.1
女性兵士をかたり、1200万詐欺 カメルーン人逮捕
トルコの女性兵士をかたり静岡県内の70代男性から計約1200万円をだまし取ったなどとして、沼津署は21日、カメルーン国籍の自称会社員、ンジョオ・エノンゲネ・ブレンダン容疑者(30)=東大阪市=を詐欺と窃盗の疑いで逮捕した。
ネットを通じて被害男性に「退役したら、日本にいるあなたと暮らしたい」との趣旨のメッセージを送信していたといい、親近感を抱かせて大金を詐取した可能性がありそう。
逮捕容疑は2021年3月上旬~下旬、仲間と共謀しネット交流サービス(SNS)や電子メール上で女性兵士や銀行関係者を装って被害者に近づいた上、退役時の給付金の受給手続きにかかる費用を肩代わりしてほしいなどと虚偽の説明を信じ込ませ、計約1200万円を指定口座に振り込ませたとしている。
さらに大阪府内のコンビニ店の現金自動受払機(ATM)から計約500万円を不正に払い出したとしている。2022.5.22
ベトナム人グループが監禁身代金要求容疑で逮捕
愛知県刈谷市に住むベトナム人技能実習生の24歳の男性を連れ去って監禁し、母国の母親に身代金を要求して送金させたとしてベトナム国籍の容疑者4人が警察に逮捕されました。
逮捕されたのは、いずれもベトナム国籍で20代の▼大阪市西成区の無職、ファム・コン・タイン容疑者(23)や▼マイ・イック・フイ容疑者(23)など4人です。
警察によりますとことし3月、刈谷市内の路上で、ベトナム人技能実習生の24歳の男性を車に押し込んで連れ去った上、兵庫県内や大阪府内の集合住宅の1室などで監禁し、ベトナムにいる男性の母親に身代金を要求して、日本円でおよそ40万円を送金させた疑いがもたれています。
警察によりますと被害者の男性には賭博で多額の借金があり、ファム容疑者らはこの金を取り立てようと男性の母親に対してSNSやテレビ電話で、「身代金を支払わなければ、指を落とすなどする別のグループに引き渡す」などと脅していたということです。
身代金が支払われたあと、男性は大阪市内で解放され、けがなどはなかったということです。
警察が事件の詳しいいきさつを調べています。
警察は、4人の認否を明らかにしていません。2022.5.17
ベトナム人を襲撃して現金奪う ベトナム人逮捕
おととし6月に新居浜市でベトナム人の男性が刃物で襲われ現金が奪われた事件で、新たに犯行グループと見られるベトナム人の男が23日夜に逮捕されました。
強盗致傷の疑いで逮捕されたのは住所・職業不詳でベトナム人のファン・チュオン・フン容疑者(25)です。
警察の調べによりますと、フン容疑者はおととし6月に新居浜市宮西町のコンビニエンスストアの駐車場でベトナム人の男性を刃物で切りつけた上、車に乗せ現金22万円などを奪った疑いがもたれています。
容疑の認否は明らかにされていません。
警察は名古屋出入国在留管理局をフン容疑者が訪れたという情報を元に所在を割り出し逮捕したということです。
この事件では4人が共謀の犯行として別のベトナム人の男1人が逮捕・起訴され、有罪判決が言い渡されています。
2022.5.24
劇団こぐま座トラック盗難 保管容疑でナイジェリア人・ウガンダ人2人逮捕、茨城
茨城県警鉾田署は12日までに、千葉県松戸市の等身大ぬいぐるみ人形劇団「こぐま座」の駐車場から盗まれたトラックを保管したとして、盗品等保管の疑いで男2人を逮捕した。署によると、10日に通行人が中古車販売会社で「こぐま座」と書かれたトラックを発見。報道で盗まれていたことを知り、通報していた。
署によると、逮捕したのはいずれも中古自動車販売業で、ナイジェリア国籍のオドエメナム・ンケマコラム容疑者(48)=水戸市姫子=とウガンダ国籍のカリッド・アリ容疑者(45)=千葉市花見川区花見川。
逮捕容疑は11日午前10時45分ごろ、茨城県鉾田市安塚の中古自動車販売会社で、時価約200万円相当の3トントラックを保管したとしている。
トラックには劇団の舞台装置や着ぐるみが積まれていた。署は盗まれた経緯を調べている。
2022.1.12
外国人が少年に強制性交と強制わいせつで逮捕
モルディブ国籍の男が、温泉施設で10代の少年2人に性的暴行などをしたとして逮捕されました。
強制性交等などの疑いで逮捕されたのは、熊本市東区秋津の造園作業員 ナジャーフ・モハメド容疑者(46)です。
モハメド容疑者は今年7月24日の午後6時半ごろ、熊本市にある温泉施設の露天風呂で、10代の少年2人に対し性的暴行や下半身を触るなどした疑いが持たれています。
警察によりますと、露天風呂に他の客はおらず、少年2人はすぐに温泉施設に相談し通報を受けた警察が現場にいたモハメド容疑者に任意同行を求め、その後、捜査を進めていたということです。
モハメド容疑者は当初、警察の調べに対し「滑って手があたったことはある」と話していましたが、逮捕後は一転「僕がやったことではありません」と容疑を否認しています。
2021.12.8
ベトナム人が初の4千人超 来日外国人の摘発1万1756人
全国の警察が昨年摘発した来日外国人は1万1756人(前年比101人増)で、国籍別ではベトナムが最多の4219人(35%)だったことが警察庁のまとめでわかった。
コロナ禍の渡航制限で帰国できなかったり、技能実習先を解雇されたりして困窮するケースが多いことも一因とみられる。警察当局は犯罪の組織化を警戒している。警察庁によると、来日外国人の摘発人数は2004年の2万1842人をピークに減少したが、13年以降は増加傾向。
ベトナム人の摘発人数は13年から増えており、19年に中国人を抜いて最多となった。昨年は前年比854人増で、初めて4000人を超えた。昨年摘発されたベトナム人を罪種別に見ると、不法残留や偽造在留カード所持などの入管難民法違反が最多の2332人。
次いで窃盗犯が873人、暴行や傷害などの粗暴犯が145人、覚醒剤などの薬物事犯が141人だった。
全体の約6割は不法滞在の状態で、うち1324人は技能実習生として来日していた。次に多かったのは中国人の2699人(前年比249人減)で、フィリピン人765人(同19人増)、ブラジル人508人(同増減なし)、タイ人480人(同29人減)と続いた。
外国人犯罪の陰にマフィアの存在がある
外国人の不良グループ「外国人マフィア」の存在が注目を集めている。 群馬県や栃木県の農家に侵入して豚や牛、鳥といった家畜を窃盗していたベトナム人、東京・新宿にネパールタウンを形成し、深夜のパーティでは違法薬物を受け渡しているネパール人、中高年女性を狙ってロマンス詐欺を繰り返すナイジェリア人、日本の暴力団の“仕事”を請け負っては裏切ることまで平気でやってのけるフィリピン人、暴力団さえも手出しできず売春地帯を取り仕切るブラジル人――。
彼らはいった何者か。
どのくらいの勢力が、どこで、どんなシノギをしているのか。
警察ですら実態の正確な把握に苦慮する中、フリーライター真樹哲也氏の『ルポ外国人マフィア 勃興する新たな犯罪集団』(彩図社)が発刊され、話題を呼んでいる。真樹氏に話を聞いた。
同書は、書名にある通り「ルポ」である。真樹氏は、外国人マフィアとの接点を探り、見つけだし、直接会い、話を聞くことを繰り返した。もちろん取材は身の危険と隣り合わせだ。ネパール人マフィアからはハンマーで威嚇され、ベトナム人マフィアからは「殺すぞ」と脅され、巨漢のナイジェリア人マフィアには筋弛緩剤を飲まされた。 「実を言うと、途中で、もう止めたいと何度も思いました」と言う。やり方を間違えれば命そのものを失いかねない。本が出ればちょっとした印税が入るとはいえ、「割に合わない」と感じたのだそうだ。彼はハンマーを振りかぶり……
――そもそも、なぜ外国人マフィアを取材してみようと思ったのですか。
数年前から外国人による犯罪がたびたび報じられるようになっていて、私の身の回りでも「外国人不良グループが暴れ回っている」という話が飛び交うようになっていました。
犯罪そのものは悪ですし、許されることではありません。ただ、私はなぜ彼らが日本にいるのか。どうして犯罪に手を染めるのか。
そこが気になっていたんです。それで実際に取材をしてみようと、2018年頃から動き出しました。――身の危険を感じるような局面もあったようですね。
一歩間違えたら命を落としていたな、という局面が何度かありました。でも、それ以上に驚きと発見もあったのです。
ネパール人マフィアが出入りしていると言われていた東京都内のネパール料理屋に一般客を装って行った時のことです。カレーを注文して席で待っていると、さっきまで私の隣で食べていたネパール人が立ち上がり、キッチンに入って汚れた皿を洗い始めました。またある客は食べ終えた後、会計もせずに出て行ってしまいました。店員はそれを咎めもしない。
後からわかったのですが、その店は彼らのアジトでした。
看板と事務所を掲げる日本の暴力団と違い、ネパール人のマフィアは姿を隠します。
飲食店を営んでいれば就労ビザが降りるし、飯が食えないネパール人の仲間がいれば店で飯を食わせることもできる。なるほどなあと。
新宿の新大久保といえばコリアンタウンで有名ですが、実は今、この街はネパールタウンの色合いが濃くなっています。
取材で信頼関係を得たネパール人マフィアの1人から、新大久保の某ネパール料理屋で開かれるパーティのことを教えてもらい、行ってみることにしました。店内はライブハウス化し、ステージではネパール人歌手が熱唱、観客はハイテンションで盛り上がっていました。渋谷や六本木のクラブさながらの光景です。私は隅の席で1人飲んでいたのですが、不意に、ある場面を目撃してしまいました。白い袋と現金を交換する人たちがいるのです。とても慣れた所作で。おそらくは違法薬物でしょう。
――それで、ネパール人マフィアの中心人物に直撃したのですね。 はい、2019年8月のことでした。「ネパール料理店から売上の一部をもらったり、薬物売買、ドラッグなどはやったりしませんか? 日本のヤクザと会うことはありますか?」と質問をぶつけました。
彼の表情はみるみる変わり、奥の部屋に消えていったかと思うと、右手にハンマーをもって帰ってきました。
近くの女性が悲鳴をあげて制止したのですが、彼はハンマーを振りかぶり、そのまま私の顔の隣の壁にすごい勢いで打ち付けたのです。心臓が止まるかと思いました。彼は言いました、「帰ってくれ、日本人には悪いことはしない」と。
私は、震える身体を抱きかかえるように店を出ました。2021.08.10