トルコ国籍の男逮捕 茨城刺殺事件で被害女性は「自分の妻」

茨城県常陸太田市下河合町のコンビニ駐車場で女性が首を切り付けられて死亡した事件で、茨城県警太田署は12日、トルコ国籍で埼玉県草加市在住の職業不詳、クル・メメット容疑者(29)を逮捕した。

捜査関係者によると「被疑者は『自分の妻である』と言っている。やったことは認めているが、日本語があまり上手ではない。
通訳を介していますが、言葉が通じない部分もあるので聴取は難航しています」と説明。
同署に留置所がないため、午後5時20分ごろに県内の別の署へ移送された。被害女性は容疑者と同居する日本人の妻、クル咲(さき)さん(25)と判明した。
殺害動機などの詳細は、捜査中だ。

逮捕容疑は11日午後7時20分ごろ、コンビニ駐車場で女性の頸部(けいぶ)を刃物のようなもので突き刺し殺害した疑い。
女性は首を負傷した状態で車から降りてくるのが目撃され、搬送時、首に刃物のようなものが刺さっていた。
その後、搬送先の病院で死亡が確認。駆け付けた署員がコンビニ店内で男を発見し、確保した。
同関係者は「興奮状態だったので事案概要がつかみにくかった。今後、真相究明をしっかりしていきたい」と述べた。

現場は田園風景が広がる中にある「道の駅ひたちおおた」近く。地元産ブルーベリーを使用したジェラートを食べたり、果実や野菜を購入する人々が集う和やかな雰囲気から、約100メートルしか離れていない場所での惨劇だった。
現場近くに住む30代女性は「高齢者も多く、治安は悪くないと思っていたので、まさか殺人事件が起こるなんてビックリ。身近な場所なので、子どもたちも怖がっている」と困惑の表情だった。

劇団こぐま座トラック盗難 保管容疑でナイジェリア人・ウガンダ人2人逮捕、茨城

茨城県警鉾田署は12日までに、千葉県松戸市の等身大ぬいぐるみ人形劇団「こぐま座」の駐車場から盗まれたトラックを保管したとして、盗品等保管の疑いで男2人を逮捕した。署によると、10日に通行人が中古車販売会社で「こぐま座」と書かれたトラックを発見。報道で盗まれていたことを知り、通報していた。

署によると、逮捕したのはいずれも中古自動車販売業で、ナイジェリア国籍のオドエメナム・ンケマコラム容疑者(48)=水戸市姫子=とウガンダ国籍のカリッド・アリ容疑者(45)=千葉市花見川区花見川。

逮捕容疑は11日午前10時45分ごろ、茨城県鉾田市安塚の中古自動車販売会社で、時価約200万円相当の3トントラックを保管したとしている。

トラックには劇団の舞台装置や着ぐるみが積まれていた。署は盗まれた経緯を調べている。

2022.1.12

国際結婚の闇 増え続けるトラブル

あたりは、見渡す限り畑が広がっている。そんなのどかな風景の中にポツンと建った真新しいコンビニは、駆けつけた警察車両で瞬く間に騒然となったーー。

「駐車場に停められた黒い車の横で、首に刃物が刺さったままの若い女性が倒れていて救けを求めていました。通り魔の犯行だと誰かが言い出して、周囲はパニック状態でした」(目撃者)

現場は茨城県常陸太田市のコンビニの駐車場。
8月11日夜7時過ぎ、通報を受けた警察官が駆けつけると、駐車場で首に刃物が刺さった状態で倒れている埼玉県草加市在住、職業不詳のクル・咲さん(25)を発見した。
咲さんは病院に搬送されたが死亡が確認される。死因は、首を刺されたことによる頚髄損傷と出血だという。
「警察官に連れていかれたのは、コンビニの中にいたヒョロッとして背の高い外国人男性でした。両腕、右脚にタトゥーを入れており、服に血のようなものがついていました」(前出・目撃者)
◆離婚率は50%以上 警官に殺人の疑いで逮捕されたのは、トルコ国籍のクル・メメット容疑者(29)だ。
メメット容疑者と咲さんは夫婦で、草加市内に同居していたと見られている。 「メメット容疑者と咲さんは、一緒にBMWのSUVでコンビニに来た様子が目撃されています。
咲さんは運転席、メメット容疑者は助手席に座っていたようです。その後、メメット容疑者は車を降りてコンビニに入り、警察を呼ぶように店員に訴えていたとか。
事実上の自首です。その間、咲さんも車から降りて救けを求めており、居合わせた人が警察に通報しました」(全国紙社会部記者) メメット容疑者は犯行について「やったことは認めます」と言い、また「死ぬとは思わなかった」とも供述しているという。
メメット容疑者もケガをしており、車内には血痕が。車の中で言い争いになり、刺したものとみられている。
目撃した人によると、警察を呼ぶように訴えていたメメット容疑者の日本語はあまり流暢なものではなかったという。取り調べも通訳を介して行われているようだ。
二人が結婚したのは昨年2月で、まだ日本に来て日が浅かったのだろう。元神奈川県警刑事で、犯罪ジャーナリストの小川泰平氏が語る。 「国際結婚した夫婦のトラブルは、近年増えています。
厚生労働省によると、20年の離婚率は日本人同士が約35%に対し、国際結婚は51%ほど。しかも、5年以内の離婚が大半なんです。出会った当初は仲睦まじくても、結婚して家族と同居するようになると、文化習慣の違いから様々な問題が生じます。
日本に来て日の浅い外国人は、国際結婚してうまくいかなくても、相談する相手がいない場合が多い。
もちろん今回のケースは稀なものです。そうした事情があったか現時点では不明ですが、メメット容疑者の場合、自ら通報したのも他に連絡する先が思いつかなかったという背景もあるのでは」 メメット容疑者が咲さんと出会ってから殺害に至るまでの詳しい経緯は、まだ明らかになっていないが、これ以上悲痛な事件が起こらないようにするためにも、その背景を解明することが重要だ。

2021.8.21